岡本醤油醸造場
岡本醤油醸造場は、1932年に瀬戸内海の中央にある大崎上島で創業しました。大崎上島は温暖な瀬戸内海性気候に属しており、船を中心とした物流の要所として古くから栄えてきました。そして干潟の差が大きく、干潟を利用した塩作りも盛んに行われてきました。そのため、醤油の原料である良質の大豆、小麦、塩があり、醗酵に適した気候に恵まれており、昔ながらの天然醸造に最適の場所で創業以来ずっと醤油を作り続けています。(岡本醤油パンフレットより)


初!大崎上島
お正月に大崎上島に行ってきました。安芸津港からフェリーで35分かけて大西港へ渡りました。瀬戸内海の眺めが最高でした。年末の疲れを癒そうとノープランの旅でしたが、宿泊したホテルで「岡本醤油」さんの醤油が売っていたので、購入しました。検索すると岡本醤油さんまでそんなに遠くないことがわかり、次の日、お正月だから空いているかわからなかったのですが、とりあえず車で行ってみました。お店の脇に行くと、軽トラに乗ったお父さんが案内してくれました。
醸造場見学させていただきました
予約もせず伺いましたが、なんと見学をさせていただきました。まずは醤油の作り方から丁寧に教えていただきました。それぞれの機械には英語の貼り紙が貼ってあり、伺うとやはりインバウンドで海外のお客様も来られるとか。醤油は小麦・大豆・塩でできていますが、小麦を炒る機械では海の砂を使って満遍なく熱を加えているとの事でした。そして、「生醤油」についても教えていただきました。もろみを圧縮して絞ったものはポスターでは「生醤油」と書かれていますが、正式な名称は「生揚(きあげ)醤油」と言うとのことでした。生揚は熱処理も濾過もしていません。醤油メーカーが販売している「生醤油(なましょうゆ)」は濾過を行っています。和食のお店などで呼ばれている「生醤油(きじょうゆ)」は手を加えていない醤油とのことでした。用語は難しいですね。

木桶で熟成させる天然醤油作り
杉の木桶で作る醤油屋さんは本当に少なくなっています。醤油生産量の約1%と言われています。そして木桶職人も減少してきています。2010年頃には桶を製造する桶屋も全国でたった一社のみとなったとの事です。そんな絶滅の危機に瀕した木桶を復活させようと、若い醸造家たちによって「木桶職人復活プロジェクト」が発足されました。岡本醤油さんもそのメンバーの一人として活動されています。
醤油の種類
岡本さんから、醤油の種類についても教えていただきました。以前学んだこともあったのですが…、改めて教えていただきました。
醤油は5つに分類されます。濃口醤油・淡口醤油・再仕込醤油・溜醤油・白醤油。中でも生産量の約80%を占めるのが濃口醤油で一般的な醤油とされています。下記は職人醤油HPより抜粋させていただきました。
・白醤油
醤油の中で最も色の淡い琥珀色をした醤油。主原料は小麦で熟成期間は短く、うま味も抑えてあるので素材を活かすための醤油という存在。炊き込みごはんに使うと醤油の色がつかず、お吸い物や茶碗蒸しなども彩り豊かに仕上がります。
・淡口醤油(うすくち)
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。煮物やお吸い物など素材の彩りや出汁を活かしたい料理に使われます。淡口醤油が使われている地域では濃口醤油と淡口醤油の2本が家庭にあるケースが多いです。
・甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根差した醤油。地域によって甘さが驚くほど異なる。焼きおにぎりや卵かけご飯は人気が高い。白身の刺身にも。
・濃口醤油
一般的な醤油です。流通量の8割はこれで東日本ではほとんどが濃口醤油。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産されています。万能という言葉がぴったりでつけ醤油から料理用途まで何にでもよくあいます。
・再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。醤油で醤油を仕込む製法で、濃口醤油に比べて2倍の原料と2倍の期間を要します。味と香りのバランスがよく、刺身に合わせる醤油として、まずお試しいただきたい醤油です。
・たまり醤油
大豆を主原料に仕込水を少なくすることでうま味を凝縮させた醤油。熟成期間も長くなるので見た目は濃く独特の香りを有することも。うま味成分は醤油の中でもトップクラスなので、そのままつけ醤油としてや照り焼きに使うと綺麗な照りがでると好評。
醤油は地域によって違うため、とても面白いと思いました。九州に行った時、刺身に甘口の醤油をつけた時にはびっくりしましたが(笑)、魚の種類やお酒の種類でも合わせる醤油を選んでも良いと思いました。
蔵見学
蔵も見学させていただきました。20〜30石入る大きさの木桶が30ほどありました。廃業されたお店のものなども利用されているとのこと。木桶は貴重ですから。蔵、そして木桶には微生物が住み着いています。この微生物が住み着いた木桶で醗酵熟成させ、昔ながらの美味しい醤油が出来上がります。木桶と木桶の間に板を張り巡らせ蔵人が歩きやすくなっていました。蔵の中はとても芳醇な香りがしました。
蔵へつながる通路からは山側と海側を見渡すことができます。そして風が通り抜けます。この風が醤油作りには大切なのだと岡本さんは話しました。



岡本醤油の商品
今回は2年熟成の濃口醤油、再仕込み醤油、いりこみそを購入してきました。再仕込み醤油はバニラアイスにかけても美味しいとのこと。楽しみです。いりこみそは甘めのおかず味噌で、ご飯が進みます。濃口醤油は香りもよく、深みのある醤油です。調味料が変わると、料理もランクアップします。


岡本さん、ありがとうございました。
改めて、昔ながらの本物の醤油、時間をかけて作られた職人の技を少しですが見せていただくことができました。急に伺ったのにも関わらず、快く案内していただいた岡本さん、ありがとうございました。美味しくいただきます。
