1868年創業のユーメン醤油株式会社
安芸の国、広島の山間部にあるユーメン醤油㈱。「醤道百有余年 今もなお 伝えられし 智と技の紫香る 古の蔵」パンフレットに書かれている言葉です。ユーメン醤油の醤油蔵は慶応4年(1868年)に創業され、150周年を迎えたとのこと。現在は木桶で醤油を仕込んでいる蔵は少なくなり、木樽職人も減ってきているとのことです。古くから受け継がれた蔵、そこに棲む酵母と太田川の名水、そして蔵人の技が香り高く、深みのある醤油を作り出しています。
木桶で仕込まれた醤油「醤魂(しょうこん)」
国産100%の大豆、厳選した小麦と塩のみで作る醤油「醤魂」。自然の温度や湿度変化を利用して長時間熟成させる醤油。蔵に入ると醤油の重厚な香りが漂いました。現在22個の木桶しか残っていないとのこと。その木桶を大切に使い、蔵人が定期的に「櫂入れ」を行います。木桶には明治時代に書かれた刻印もありました。上を見上げると、醤油造りに欠かせない「菌」が棲んでいるのが分かります。この蔵と厳選された食材、そして蔵人の魂のこもった技で作られています。
貴重な経験「櫂入れ」体験
なんと、貴重な経験をさせていただきました。「櫂入れ」体験です。木桶に櫂を差し込み、木桶の中のもろみを混ぜます。差し込むときはまだよいのですが、引き上げるとき、とても力が要ります。日ごろの運動不足が露呈しました(笑)。これは大変な作業です。
工場見学の特典!しぼりたての生醤油を試飲
ユーメン醤油では、木桶で作る醤油以外にも工場で作っています。その工場を見学しているときに「醤油粕」を、そして醤油を絞る工程を見学中に、なんと、しぼりたての生醤油を試飲させていただきました。醤油粕は、香ばしくて「ふりかけ」みたいでした。そして、搾りたての醤油は黒くないんですね。赤いと言ってもいいくらいの色でした。なめてみると…優しい味!香りもよく、このままで飲めそうでした。
直売所でいろいろ購入
ユーメン醤油㈱には広島販売所(広島市中区河原町)と安佐乃郷しょうゆ蔵しょうゆ直売り処(広島市安佐北区筒瀬)があります。今回は醸造場を見学させていただき、直売所でいろいろ購入してきました。もちろん「醤魂」、そして「だいだいぽん酢」。非加熱・無濾過の「搾りたてしょうゆ」は菌が生きたままなので、発酵などにより変化が生じるために、賞味期限も1ヵ月位で短いですが、ぜひ味わっていただきたい生醤油です。そして…トートバッグも買っちゃいました。
最後に
今回、とても貴重な体験をさせていただきました。蔵人の熱い思いや、昔ながらの製法で作る大変さを改めて実感しました。それとともに、フードプランナーとして、この歴史と伝統、本物の美味しさを伝えていきたいと思いました。
今回このツアーを企画してくださった北村さん、そしてユーメン醤油の皆様、ご一緒してくださった皆様、ありがとうございました。